大腸内視鏡検査について

大腸がんは大腸内視鏡検査による
早期発見で防げる病気です。

大腸カメラ検査は、大腸(盲腸、結腸、直腸)にできる、がん・ポリープ・炎症などをみつける検査です。

大腸ガンは初期の段階では症状がなく、進行するまで自覚症状がないため「サイレントキラー」とも呼ばれています。ですから無症状の時期に発見することが重要で、大腸内視鏡検査 が大腸がんの早期発見に有効です。 1〜2年に一度、大腸内視鏡検査をすることで早期の大腸がんを発見できるばかりでなく、がん化する恐れのあるポリープを内視鏡治療のみで完治することも可能なのです。

特にこのような症状の方は、
大腸内視鏡検査をおすすめします。

  • 症状から大腸がんが疑われる方
    (血便、便の狭小化、急激な便秘、便秘と下痢を繰り返すなど)
  • 大腸がんの家族歴がある
  • 便潜血陽性の方

※ 症状がなくても定期的な大腸内視鏡検査をおすすめします。

苦痛の少ない内視鏡検査

二酸化炭素(CO2) 送気装置でおなかのハリを軽減!

内視鏡検査は「痛い、辛い」というイメージで敬遠されがちです。
特に従来の大腸内視鏡検査においては大腸カメラを通して大腸内へ注入する空気が、検査後も腸管内に充満し、おなかにハリを感じたり、つらいと感じる人が多く、「痛い、辛い」いう印象を与えていました。

当院では、空気ではなく炭素ガスを送り込みながら検査を行いますので、おなかのハリを感じることなく、楽に大腸検査を受けていただくことができます。

空気の場合

空気が腸に充満して
ハリや痛みを感じる

二酸化炭素の場合

二酸化炭素の
体外への排出の早さは
空気の200倍以上!

二酸化炭素は空気と比較すると体内への吸収は200倍以上もあるので、体内に吸収後も速やかに排出されます。

だから、大腸検査の後のお腹が張った感じが少なく、楽に検査が受けられます。
また体内に吸収された二酸化炭素は肺でガス交換され体内外へ排出されますので問題ありません。

多くの症例をこなした内視鏡専門医が患者様に負担の少ないように検査を行いますので、安心して検査を受けてください。

「見えにくかったがん」の早期発見

狭帯域光観察(Narrow Band Imaging = NBI)

当院ではハイビジョン画質による通常光観察に加え、粘膜表層の毛細血管や粘膜微細模様を強調表示する「狭帯域光観察(NBI)」を使用しています。 血液中のヘモグロビンに吸収されやすい狭帯域化された2つの波長の光を照射することにより、粘膜表面の微細な血管を観察するシステムです。 がんやポリープ等の腫瘍は、血管からの栄養補給を必要とするため、病変の近くの粘膜には多くの血管が集まりやすくなると考えられています。狭帯域光観察では、ボタン1つで毛細血管の集まりやそのパターンなどが鮮明に表示され、通常光による観察ではわかりにくい腫瘍の早期発見が期待できます。

通常観察
狭帯域光観察(NBI)

狭帯域光観察「NBI」検査で「見えにくかったがん」の早期発見

胃カメラ → 咽頭がん・喉頭(こうとう)がん・早期食道がん 大腸カメラ → 大腸腫瘍では解りにくいとされる平たん型病変の発見や悪性度診断

狭帯域光観察では、粘膜表層の毛細血管が強調されて鮮明に表示されるので
「見えにくかったがん」などの早期発見に有用です。

内視鏡検査の費用について

医療費3割負担の場合
大腸内視鏡検査のみ 7,000円〜9,000円
(初診料、前日検査食、薬剤などを含む)
検査中の組織検査 組織検査が必要な場合、
プラス5,000〜10,000円
大腸ポリープ切除 ポリープ切除をされた場合、
検査費用含めトータルで
25,000〜30,000円になります

※1割負担の方は上記金額の3分の1程度です。

大腸内視鏡検査における前処置について

検査当日、当院でもしくは自宅で、腸管(大腸)を洗浄する下剤を飲んでいただきます。
飲んでいただく下剤は患者様の希望に応じて2種類を選べるようにしています。
飲む水分の量はどちらの下剤でも1,800〜2,000mlくらいになります。

マグコロールP

液体
(来院・在宅どちらでも可能)

朝8時に開始し、用意した袋の中に水を1,800ml入れていただき、1時間かけて飲んでいただきます。
味はポカリスエットに近い味です。

ビジクリア

錠剤
(在宅のみ可能)

『下剤の味が嫌』という患者様には有用です。
しかし多少時間がかかるため、在宅で前処置をされる方に限定しております。

朝8時から自宅で開始します。
錠剤(少し大きめの薬 16×8mm)3錠を10回(計30錠)、説明書通りに2時間〜2時間30分かけて、無理なく飲料水と飲んでいただきます。
一緒に飲まれるのはミネラルウォーター・お茶(温かいお茶でも可能)どちらでも可能です。
下剤の味が・・と言われる方には好評な前処置法です。

来院してから下剤を飲んでいただく患者様へ

当院で前処置をしていただく患者様のため、
個室の部屋を用意しております。
近くにトイレも準備しており、人の目を気にせずゆっくりすることができます。
お近くの方でも遠方の方でも相談ください。
※検査終了後は休んでいただく個室の回復室を用意しております。

大腸内視鏡検査の流れ

医師の診察を受けていただき、
検査の予約をいたします。
その際に、医師と看護師から内視鏡検査と使用薬剤についてご説明いたします。
※検査前・検査当日・検査後の流れについてもご説明します。

注意事項

  • 夜9時以降は、何も食べたり飲んだりしないでください。(水分の摂取は可能です)
  • 降圧剤(血圧を下げる薬)、抗凝固薬(血をサラサラにする薬)をお飲みの方はお知らせください。
  • 検査3日前

    繊維の多いもの、消化の悪いものは、摂取を避けて食事をしてください。
  • 検査
    前日

    食事(朝・昼・夕)は召し上がっていただいて結構ですが、
    夜9時以降は、何も食べたり飲んだりしないでください。
    (水分の摂取は可能です)

    消化のよいものを食べ、水分は多めに摂取してください。
    朝食:消化のよいものを摂取してください。
    昼食:検査食※を食べてください。
    夕食:検査食※を食べてください。
    ※検査食は院内で(800円 消費税込)販売しております。
  • 検査
    前日夜

    検査前日の夜20時〜22時下剤の水薬(ラキソベロン)を内服していただきます
  • 検査
    当日

    鎮静剤の使用をご希望される方は、お申し出ください。
    (鎮静剤を使用される方は、当日の自転車・車・バイク等の運転はできません。)
    • 自宅で下剤を飲まれる方

      朝8〜9時に下剤をお飲みください。
      ◎腸洗浄液(マグコロール)2リットルを1時間かけて飲んでいただきます。
      10時頃に当院の看護師が連絡をいたします。
      ◎便の状態がきれいになれば、ご来院してください。
      (※時間は指定させていただきます)
    • 院内で下剤を飲まれる方

      朝9時に来院 してください
      ◎ 院内で下剤を飲まれる方は専用の個室を用意しております。

      問診後、腸管洗浄液を飲んでいただき、腸の中をきれいにします。
      便の状態がきれいになれば検査開始となります。
  • 検査

    検査の直前に大腸の動きを抑える薬と麻酔薬を注射します。
    検査は20〜30分程度です。
    ※ポリープがある場合は、そのまま内視鏡で切除します。(約1時間程度)

    当院では2名の看護師が付き添いでサポートいたます。 検査が初めての方も、ご安心ください。
  • 結果説明

    内視鏡検査の結果を、写真を見ながら詳しく説明させていただきます。
    結果によっては必要に応じて内服薬が処方されます。
    看護師より検査後の食事・生活指導について、ご説明させていただき終了です。